静岡県の大井川鐵道では、2018年も「きかんしゃトーマス」のキャラクターを模したトーマス号が運行しています。ただ眺めるだけでもいいからと、はるばる遠方からやってくる人達もたくさんいますね。そんな時にオススメ、どこよりも間近で列車を眺められるカフェがあったので、紹介します。
(Photo&Text/村松高志)
テレビで見ていた「きかんしゃトーマス」のキャラクターが目の前に!
そのカフェは、大井川鐵道本線終点の千頭駅からすぐのところにあります。千頭駅までは新東名高速道路島田金谷ICから車で約50分。茶畑や大井川が織りなす里山風景を楽しみながらのドライブになります。場所によってはこの写真のように、大井川鐵道の列車が横を走っていくところも(この写真はトーマス号とバスのバーティが並走した瞬間を撮影)。
千頭駅ではこのとおり、パーシーやヒロなど「きかんしゃトーマス」のキャラクターが待っています。夏休み期間中は、お昼頃になるとここにトーマス号、きかんしゃジェームス号までが並び、楽しい光景が見られますよ。
「Cafe Grandma(カフェグランマ)」の窓から列車を眺めよう!
千頭駅から大井川側に出て、千頭駅ホームを横目に200mほど歩いて戻ると、カフェ・グランマという店があります。ほとんど駅に併設されているような立地で、ここから千頭駅がどんな風に見えるのか、期待に胸が膨らみました。
千頭駅構内で動く列車が、店内からこのように見えます! 写真は通常の蒸気機関車ですが、極めて至近距離。あまりの近さに驚いてしまいました。蒸気機関車は往復運転をする際、転車台という、車両の向きを変えるためのターンテーブルにのせなければなりません。千頭駅では、このように……
蒸気機関車を一旦バックさせて、転車台の方へ動かしていきます。蒸気機関車を扱う機関士の仕事を、こんな風に間近で見られるのも貴重な体験。このシーンは駅のホームでも見られない、グランマにいてこその景色ですよ。
「Cafe Grandma(カフェグランマ)」でジビエ料理を堪能!
至近距離で大井川鐵道の列車を眺められるグランマの店内は、手作り感いっぱいのナチュラルな雰囲気。店主手作りのメニューを数多く提供しており、地元野菜を盛った定食や地元の猪肉を使用したジビエ料理などを楽しめます。飲みものも自家焙煎コーヒーをはじめ各種取りそろえており、使い勝手のよさも魅力です。
こちらは「ジビエカレー(サラダ付1000円)」。水を使わずに秘密のスパイスとトマトジュース、赤ワインで煮込んだカレーです。ジビエに使用する猪肉は、きちんと漁師資格を所有する人が獲ったもの。しっかり専門の業者でさばかれているので安心安全です。見た目はシンプルですが、地元産猪肉の旨味が染み込んだこだわりのカレーは味わい豊か。とてもおいしくいただきました。
ローカル線の列車を眺めながら地元の味覚を堪能できるカフェ・グランマ。夏は大井川鐵道がもっとも盛り上がる季節なので、ぜひ千頭駅を訪ね、この店にしかない視野で、駅の日常を眺めてみてください。
(c)2018 Gullane (Thomas) Limited.
Cafe Grandma【かふぇぐらんま】
営業時間:11:00〜17:00(18:00以降は金・土・日曜のみ予約営業)
定休日:無休(臨時休あり)
住所:静岡県榛原郡川根本町千頭1225
おまけPHOTO
豚のスタミナ焼きと地元野菜を盛った「ハックルプレート(1000円)」もオススメ。
千頭駅の手動式転車台は1897年のイギリス製。同国製の転車台は、国内で製造所が判明している転車台のなかでは最古のもの。トーマス号やジェームス号がこれで進行方向を変える様子が、グランマからも見学できます。転車台に入る時間帯は、それぞれの列車が千頭駅に到着してから約30分後。大井川鐵道のホームページで到着時刻を確認してから出かけましょう。
(大井川鐵道公式ホームページ http://oigawa-railway.co.jp/)