「パスタ・ディ・マンドルラ」
…ハリーポッターの呪文とちゃいますよ。
北堀江にありますビブグルマンのイタリアンレストラン「ラ クチーナ イタリアーナ ウエキ」さんが展開する「シチリアーモ」というシチリア菓子ライン。その中でも一番人気のシチリアの郷土菓子です。
「パスタ」=粉を練ったもの、「マンドルラ」=アーモンドという名前からわかるように、アーモンドの粉を練り上げて作るので小麦粉は入っていないという贅沢っぷり。現地のパスティッチェリア(お菓子屋さん)では菓子職人が伝統のレシピに基づいて作ったものがショーケースに並んでいるそうです。
ただのクッキーとは、ひと味もふた味も違う、その魅力をご紹介します。
(Photo&Text/永田尚子)
※これまでの連載「関西人も欲しい大阪土産」は、コチラからご覧ください
食べればわかる、このむちっとした食感。
「とにかく一回食べて!」と、私が配り歩いている理由は3つあります。
①なんてことないクッキーに見える謙虚なたたずまい。(いやいや、ちゃうから!そのへんのクッキーと一緒にせんといて~!)
②むちっとした食感。(むちっとしか伝えようがない!マカロンとは違う、どちらかと言えば和菓子の練り切りに近いような…むちっ!)
③一度食べたらまた食べたくなるアーモンドの香り。
現地の味をお届けしたい
「できる限り現地の風味を表現するために、お菓子作りの原料はイタリア産のものを厳選しています。」というのはイタリアで4年半の修行を積まれたシェフのこだわり。
そのため、価格を下げることはできないけれど、きっと初めて食べるお菓子だからこそ、本物の味を知ってもらいたいという熱い思いが生地と一緒にまるめ込まれています。
パスタ・ディ・マンドルラはコーヒーと一緒に召し上がれっ!
期間限定で時々出店される百貨店の催事で、パスタ・ディ・マンドルラの試食とともに配られているのは珈琲。その理由は、絶妙なマリアージュを体験してほしいから。
むちっ、ムニッ、と噛み進めると同時に、アーモンドプードルの風味とイタリア直輸入のオレンジの花の蜂蜜の香りがスーン♪
そこに、コーヒーを一口。うぉぉおおおおお!!!
「おぬし、ただのクッキーではないな!!!」
珈琲のサービスを始めてから、断然買って帰られる方が増えたそうです。
レストランでも、食後のドリンクとともに「パスタ・ディ・マンドルラ」を出しているそうで(太っ腹!)、やはり一度食べたお客さんは、その食感の虜になるのだとか。
見た感じは、ビスコッティのようにドライに見えるのに、一口食べると、アーモンドプードルでしっとり仕上がっているという…皆さん、そのギャップにやられるんやね~!(私もその一人です!)
ウエキさんご夫妻の温かな思いやり
そもそも、シチリア菓子を本格的に販売し始めたのは3年前のシェフの椎間板ヘルニア発症がきっかけ。レストラン業務を休まざるを得なくなってしまい、以前から「いつかはやってみよう」と思っていたお菓子の販売を奥様が一念発起。
当時は、奥様一人でパスタ・ディ・マンドルラを作って販売されていたそうですが、今では、営業時間後に、1日を振り返りながらお二人で仕込むのだそう。
もともと修道院で作られていたというパスタ・ディ・マンドルラ。今では形やトッピングの種類もいろいろなバリエーションがあり、見せていただいた本にはさまざまな表情のものが掲載されていました。
私の野心リストの中にある「いつか現地に行って、いろんなパスタ・ディ・マンドルラを食べ比べてみたい」も、達成したくてうずうずしています。
パッケージもシンプルでかわいいパスタ・ディ・マンドルラ
パスタ・ディ・マンドルラのパッケージはシンプル。
4個入りのギフトラッピングは、カジュアルな手土産やちょっとしたお礼にもぴったりです。
しっかりとしたオリジナルボックス入りも人気。すべてにそのお菓子のリーフレットが添えられているのも、「お気に入りのものをぜひ食べてほしい」という思いの贈り手としては嬉しいですよね。
大阪にしかないもの=大阪名物
「大阪で美味しいお店ある?」と、他府県から来る友人たちはこぞって私に聞いてくれるのですが、リクエストは決まって「たこ焼き、お好み焼き、串カツ…」。あまりにも皆ガイドブックに影響されすぎやで…!気付いて!
大阪弁のオモニが作るチヂミが美味しい韓国料理屋だってあるし、仕事そっちのけで延々と自分の話しかしない喫茶店のおばあちゃんも大阪名物。
お年を召したお婆ちゃんをあまり働かせてはいけないと、お客が自分で生ビールをサーブして、しまいには洗い物までやって帰るような店もね~あるんですよ。
イタリア産の材料にとことんこだわったパスタ・ディ・マンドルラだって、ここにしかない味。つまり、シチリアーモも立派な大阪モンなんです。
「たこ焼きだけじゃない大阪」を伝えるべく、打倒くいだおれ人形ライター永田の道はまだまだ続きます。はい、そろそろ覚えましたか?
「パスタ・ディ・マンドルラ~!!」
関西人も欲しい大阪土産-4-
パスタ・ディ・マンドルラ
・4個入り
プレーン、チョコレート、エスプレッソ、カッルーバ 各519円(税込)
柳桜園茶舗の抹茶 562円(税込)
・10個入り
プレーン、チョコレート、エスプレッソ、カッルーバ 各1300円(税込)
柳桜園茶舗の抹茶 1400円(税込)
ミックス(全種類各2個入り) 1300円(税込)
・20個入り
オリジナルギフトボックス 3000円~(税込)
※レストラン営業時間内に店内で販売。オンラインショップもあり全国配送可。
賞味期限:製造日より3週間。保存料を使用していないため、できるだけお早目にお召し上がりください。
la cucina italiana UEKI
【ラ クチーナ イタリアーナ ウエキ】
営業時間
ランチ:12:00〜売り切れ次第終了 ※予約可
ディナー:18:00~23:00(20時半入店まで) ※完全予約制(前日まで)
定休日:水曜
Web
ラ クチーナ イタリアーナ ウエキ
https://ameblo.jp/siciliamo/
シチリアーモ
https://www.siciliamo.jp/
住所:大阪府大阪市西区北堀江1-10-2 クレストギザビル 1F
おまけPHOTO
シチリアーモの「レモンケーキ」もお気に入り。
こちらはカンノーロ。イタリアの小麦で作った生地を、イタリアの油で揚げ、羊のリコッタクリーム(生クリームよりも軽く、ヨーグルトよりコクがあり、不思議なほどさっぱりした味)を詰めます。生地のパリパリができる限り長く楽しめるように、催事に出品する際は内側に一本一本チョコレートコーティングを施すとのこと。
家で食べてみると…「カンノーロ」は、まさに夏にぴったりの爽やかスイーツ!ケーキでもエクレアでもなくて、新しい。
ガブっとかぶりつけば、パリパリ、ザクザク、ひんやり、さっぱり…コ、コ、コレは!
もう1本食べてもいいですかぁ~!!