沖縄の古民家で、本場に負けないバインミーを提供しているのは『ベトナムバイク屋台コムゴン(CO’M NGON)』。「この量、絶対に食べ切れない」と毎回食べ始める前に思うのですが、結局キレイに完食してしまいます。ボリューム満点ですがさっぱりとしているので、朝ごはんにもぴったりです。
(Photo&Text/舘幸子)
※これまでの「沖縄の朝はおいしい朝食から」はコチラからご覧ください
朝食に食べたい「コムゴン」のバインミー
沖縄の焼き物(陶器)屋さんが立ち並ぶ「壺屋やちむん通り」から徒歩圏内にあるベトナムバイク屋台コムゴンは、私のお気に入り店。時々テイクアウトランチで利用させていただいていますが、オープンが朝の8時なので、沖縄でおいしい朝ごはんを探している方にもおすすめです。
ベトナム人のソウルフードを沖縄で
バインミーはベトナムの国民食。フランスパンに、ほうれん草とパクチーのカレー風味のグリーンペーストを塗り(時期によってペーストは変わる可能性も)、野菜やなます、肉、ハーブを挟み、ニョクマム(魚醤)を振りかけたヘルシーなサンドイッチです。本場ベトナムでは、屋台や駅弁代わりにバスターミナルなどでも販売されているそうです。コムゴンの店主 岡崎さんは北海道出身ですが、沖縄の島豆腐に惹かれ、豆腐職人を目指して来沖。しかし、当時人手を必要としていた居酒屋さんで働くことに。「その時バインミーに出会ったことが、今のお店を始めたきっかけになったんです」と岡崎さんは言います。
その日のメニューはお店でチェック
お肉と野菜がバランス良く入ったピリ辛豚トマトやチキンと玉子、ビーツとリエット。べジタリアンでもオーダー可能なカポナータ、厚揚げトマトソース煮、自家製なすペーストなど約7~8種類がメニューボードに書かれていますが、仕入れや仕込み状況によって、この中から約3~4種類がその日のメニューになります。
具材ぎっしり!!コムゴンのバインミー
見てください、この色鮮やかなバインミーを!
私はチキンと玉子をいただきました。自家製のパンを直火で焼き直し、焦げ目を付けたら具材を挟んでいきます。ニンジン、玉ねぎ、トマト、サニーレタス、ニラ、なます、空心菜、パクチー…旬の野菜を使うため季節によって若干具材は変わりますが「もうこれ以上入らないよ」というほど沢山の野菜が挟まれます。これだけではありません。ここへ低温調理したチキンと、両面焼いた目玉焼きが入るのです。そしてニョクマム(魚醤)で味付けを。
「一口目からおいしいと思ってもらえるように」という岡崎さんの心づかいから、パンの両端には、岡崎さん手作りのレモングラスオイルがたっぷりと塗られた状態で提供されます。
少食の私もコムゴンでは毎回完食!
バインミーは、パリパリっとした食感が楽しめるMサイズと、パリフワ食感が楽しめるLサイズがありますが、私のおすすめはLサイズ。一口目はバリッ、ザクザクッ。激しい咀嚼音が響きます。ですが、中はふんわり。シャキシャキ食感の瑞々しい野菜と、しっとりとしたチキン、まろやかな目玉焼きが一気に味わえ、幸せ最高潮に。パンの程よい焦げが香ばしく、旨味で口の中がいっぱいになります。
ボリューム満点のバインミー。少食の私は、いつも食べ始める前に「こんなに食べ切れない」と思うのですが、気付くと最後の1口に…。様々な食感と風味に夢中になり、毎回あっという間に完食してしまうのです。
岡崎さんはコムゴンをオープンする前、販売車ならぬ移動販売バイクでオフィス街に出向き、バインミーを販売していました。本場ベトナムでは、移動式屋台は珍しくないのだとか。ベトナムへはまだ行ったことがない私ですが、沖縄県産野菜をふんだんに使ったコムゴンのバインミーは、間違いなく本場に負けないと思うのです。
そうそう、店名に“ベトナムバイク屋台”とありますが、コムゴンには駐車場もあるので(1台分)ドライブ中に立ち寄ってみるのも良いかもしれません。
ベトナムバイク屋台CO’M NGON
【べとなむばいくやたい こむごん】
営業時間:8:00~15:00
定休日:火・水曜
Web:https://www.facebook.com/pg/ngooooon/posts/
住所:沖縄県那覇市壺屋1-34-8
おまけPHOTO
焦げもうま味。パンは直火でしっかりと焼きます
プラスチック製のカラフルな椅子で、本場の雰囲気を再現?
庭ではパクチーを育てているそうです
店主の岡崎さん。チャーミングな笑顔が印象的