地元人も大好きな、京都のおやつを紹介していく連載企画。今回は、あんこ製造会社が開発した、とろ~り甘いフォンデュをご紹介します。甘いもの×あったかいものの最強コラボで、心と体を温めましょう!
「京都祇園 あのん 本店」は“あんこ”がテーマのカフェ
京都のなかでも特に“京都らしい”といわれ、観光地としてとても人気が高い祇園。歩いていると、舞妓さんや料亭の料理人さんにごく自然に出会うような、情緒のある町です。今回は、そんな町にあるカフェ「京都祇園 あのん 本店」のスイーツをオススメします。
お店を運営しているのは、創業40年を超えるあんこ製造会社。あんこ作りのプロが、パティシエと共同でメニューを考案しています。たとえば、5色から選べるおはぎ(2種648円)や、あんマカロン(2種648円)など、あんこ好きにはたまらないメニューばかり…
建物は、祇園らしい町家。和紙や木の温もりが生きていて、奥には坪庭もあるはんなりとした雰囲気で、とても居心地がよいんです。2階の窓際にあるソファ席は特等席。賑やかな祇園の中心で、落ち着いたカフェタイムが過ごせます。
インスタ映えしそうなプレート、どう食べる?
さて、早速「京都祇園 あのん 本店」であんこスイーツを頼んでみます。どのメニューもオススメですが、秋・冬ならばぜひ、季節限定のスイーツ「あんふぉんでゅ(1人前1296円)」を頼んでみてください。あんこをテーマにしたカフェだから、そして京都だからこそ!のメニューです。
フォンデュ用のおやつは、こちら。色合い、配置ともにフォトジェニックで、崩すのがもったいない形で出てきます。内容は果物、バームクーヘン、団子、よもぎ生麩、自家製の焼きたてパイなど。よく見るとイチゴがハート型になっていたり…ときめきますね。
2種の特製ソースに…入れちゃいます!
鍋に火をつけてもらったら、おやつを浸してみましょう。フォンデューのソースは2色です。1色めは、北海道十勝産小豆を使用したこしあんベースのソース。2色めは、西京味噌を使った白味噌あんベースのソース。どちらもマスカルポーネチーズを使っています。
このソースが最高においしいので、温まったらまずソースだけ食べてみてください。こしあんベースの方は、あんこの深い甘みがありつつも、どこかさっぱりとしている印象。白味噌あんベースの方は、西京味噌の甘みに驚きます。白味噌とあんこ、相性抜群です!
あったか~いあんソースを独り占め。
「京都祇園 あのん 本店」の方によると、はじめは1色のソースで提供する予定だったそうですが、食材とソースの組み合わせをいろいろ楽しんでほしいという思いから、2色で提供することを決めたそうです。ソースの量がたっぷりで、おやつも2個ずつなところに、その心を感じますね。
酸味のある果物には白味噌あんソースが合うけれど、やっぱりこしあんソースも試してみたい。サクッとしたパイにはこしあんソースが合う気がするけれど、白味噌あんソースに浸けたらどんな感じなんだろう…。思わずそんな風に、時を忘れて楽しんでしまいます。
甘いフォンデュの〆も、「京都祇園 あのん 本店」ならでは
ソースは時間が経つにつれてトロッとしてきて、味も変わり、どんどんよい香りを立ち上らせます。おやつを全部食べ終わっても、「あ~、もっと食べたい!」と思ってしまう人も多いはず。実は、あんふぉんでゅの楽しみは、ここで終わりません。
なんと、最後に2色のソースのどちらかを使って、豆乳ラテを作ってもらえるんです。この日は、白味噌あんベースのソースをセレクト。白味噌とあんこの上品な甘みに、さらっとした豆乳が加わったあの風味…うーん、神がかっています。
あんこを使った特製のソースを目の前で温め、好きなおやつを浸して食べられる。そんな体験ができるところって、ほかにはないんですよね。きっと最初から最後まで、想像したことのないような味との出合いが待っていると思います。
(Text/深谷美和 Photo/鈴木誠一)
京都祇園 あのん 本店【きょうとぎおん あのん ほんてん】
営業時間:12:00~19:30LO(土曜は10:00~19:30LO。日曜、祝日は10:00~17:30LO)
定休日:不定休
Web:http://www.a-n.kyoto.jp/
住所:京都府京都市東山区清本町368-2
おまけPHOTO
1階のテーブル席の奥には、京都らしい坪庭があります
あんこを使った山型のケーキ「あんです(2個648円)」
「あんえくれあ(2個648円)」の中にはこしあんが
丹波産大納言を使った甘納豆「あんぐらっせ(1缶540円)」