都心からたったの1時間半ほどで気軽にリゾート気分の旅が楽しめる箱根には、豊かな自然に温泉、美術館、グルメまで、巡りたいスポットがたくさんありますよね。そんな箱根には、個性豊かな乗り物がたくさんあることを知っていますか?今日は、箱根登山鉄道やケーブルカーなどの8つの乗り物が乗り放題になるお得で便利な「箱根フリーパス」を使って、箱根周遊を思いっきり楽しんでみたいと思います。
旅気分を盛り上げてくれる「ロマンスカー」
今日は乗り物を楽しむ旅ということで、小田急沿線に住んでいながらも普段乗ることの少ない「ロマンスカー」で箱根を目指します。ホームで写真を撮っていたら、駅員さんに「旅を楽しんできてくださいね。お気をつけて!」と声をかけられましたよ。手を振ってお見送りまでしてくれました。フレンドリーな対応が心温まります。
さて、乗り込むと平日の午前中ですが結構人がいるようです。先頭車両を選んだので、運転手さんの姿と進行方向の景色も望むことができました。ロマンスカーには幾つかの車両があり、運転席がなく目の前が展望できる展望席があるタイプもあるので要チェックです。(ロマンスカーは「箱根フリーパス」対象外です)
真っ赤な車両がトレードマーク「箱根登山電車」
箱根湯本駅に着くと待っているのが、「箱根登山電車」です。これから向かう緑豊かな自然の中に、真っ赤な車体が映えてとっても可愛いのですよ。
運転席から覗くと、山肌を沿うような急カーブが続きます。少しずつ緑が濃くなっていく様子がワクワクしてきますね。この景色に、子供たちもはしゃいでいましたよ。
急な斜面もスイスイ進んでいくのであまり気付きにくいのですが、箱根登山電車の走る斜面の高低差は450mほどもあるんです。なので、前後が逆になってジグザグに走る“スイッチバック”を3回ほど行って山を登っていきます。運転手さんと車掌さんが交代して電車を走らせる光景は、乗り物好きの方に大評判となっているんですよ。
あじさいのシートが可愛い「箱根登山ケーブルカー」
箱根はあじさいの名所としても人気ですね。箱根登山鉄道沿線のあじさいは6月中旬頃から見頃を迎えます。あじさいの咲く時期の箱根登山電車は“あじさい電車”とも呼ばれるほどなんです。そこから、さらに山に登る箱根登山ケーブルカー脇にもあじさいが植えられていましたよ。標高が高いため、この辺りは7月上旬から下旬までが見頃になるようです。シートもあじさいの柄で可愛いですね。
1995年に登場したこのケーブルカーはスイスで作られた車両だそうですよ。
山を越えれば別世界「箱根ロープウェイ」
この日はあいにくの空模様。ロープウェイに乗ると辺りは霧に包まれて真っ白でした。うっすらと見える山はまるで水墨画のようで、幻想的な風景が広がっています。山の頂上付近にあるのが標高1044mの「大涌谷駅」です。江戸時代までは白煙が昇る迫力ある景観から「地獄谷」とも呼ばれていたそうです。箱根屈指の観光スポットなので訪れたことのある人も多いのではないでしょうか。オススメは、地熱と火山ガスの化学反応を利用した「黒たまご」。食べると長生きするとかなんとか…。
お天気が良ければ、ロープウェイから大涌谷の迫力満点の絶景を楽しめるはずだったのですが…。今回は残念、次回に期待しましょう。
それでも山を越えると霧が晴れてきて、芦ノ湖が見えてきました。
ここで、ちょっと小腹が減ってきたので…お楽しみ。実は、「箱根登山電車」を途中下車して、宮ノ下駅にある富士屋ホテルのカレーパンを買っていたのです。富士屋ホテルのメインダイニングで提供しているカレーに限りなく近づけた味のカレーパンということで人気の一品。フリーパスを利用していると、思い立った時に気軽に途中下車出来るのがいいですよね。
ゴージャスな「箱根海賊船」で芦ノ湖クルージング
ロープウェイで最終の桃源台駅に着くと目の前には芦ノ湖が広がっています。ここからは、いよいよ水上の旅に突入です。「箱根海賊船」からは、晴れていれば富士山も眺めることができ、湖畔を彩る美しい紅葉も楽しむことができますよ。土日は混雑が予想されるので、特別室を利用するのもありかもしれません。特別室利用者専用の甲板もあるので、写真撮影やゆっくりとした旅を楽しみたい方にはオススメです。
この日の船内は8割方が外国人と言えるほど、観光客にも人気のスポットとなっているようです。「ジャック・スパロウ!」と言いながら写真撮影をしている方もいましたよ。
旅もいよいよ終盤です。元箱根港で下船して、箱根神社や成川美術館などを楽しんだ後は、「箱根登山バス」で箱根湯本まで戻りましょう。箱根の大自然を丸ごと味わいつつ個性豊かな乗り物を楽しんだら、最後は日帰り温泉にゆっくりと浸かって旅を締めたいと思います。
(Photo&Text/小高朋子)
箱根フリーパス
http://www.odakyu.jp/train/couponpass/hakone/
おまけPHOTO
「箱根湯寮」なら、箱根湯本駅から大体15分間隔で無料送迎バスが走っています。営業時間が、平日10〜21時(土休日は10〜22時)と遅くまで営業しているので、旅の疲れを癒してから帰るのに丁度良いですよ。
ロマンスカーで手に入れた「小田急線ロマンスカーMSE絆創膏」がキュート!
乗り物といえば人力車も忘れてはならない存在ですよね。
箱根登山電車はカーブが急なので、車窓から先頭が見えます。乗り物酔いにご注意を!
秋を彩る色鮮やかな紅葉を、上から眺められるのはロープウェイならでは。