あの懐かしの「牛乳パン」って、なんだか急に食べたくなるんだよね。だからふわふわのパンに濃厚なクリームがたっぷり入っている、あのパンの事だってば。えっ?!知らないの?嘘でしょ!
…これは“長野県民あるある”のひとつ。そう「牛乳パン」は長野県のご当地パン。50年以上も前から地元で親しまれているため、長野県民は全国で販売されているものと信じていたのです。しかし実はこの「牛乳パン」、先日メディアで取り上げられてからSNSなどでも話題を呼び、今では県外でも人気急上昇中なのです!
大正11年創業。牛乳パン と言えば小松パン店
地元で知らない人はいないというぐらい有名な「小松パン店」は、大正11年創業。松本市内でも最も古いと言われる、歴史ある老舗です。
そしてここで作られる「牛乳パン」は、牛乳パンと言えば「小松の牛乳パン!」と言う程に地元民から親しまれているのです。
牛乳パン の発売は昭和30年代。地元民の永遠のアイドル
こちらが小松の「牛乳パン」。見た目は長方形の大きなお弁当箱のような形です。ふわふわのパン生地の間にはバタークリーム(ホワイトクリーム)がたっぷり。一体牛乳はどこに?と思われるかもしれませんが、パン生地の中にしっかりと練り込まれています。
また、白いビニールのパッケージに包まれているのも特徴です。昭和30年代初めに発売された「牛乳パン」は、その昭和レトロなパッケージも含めて50年以上も地元民に愛される永遠のアイドル的な存在なのです。
小松の牛乳パンのクリームの量が半端ない!
出来立てほやほやの牛乳パンのクリームの断面を見て頂くと、大体高さ9cmほどの間にクリームが2cm以上…もはやケーキ?!と思ってしまう程ですよね。
実はもともとはこんなにクリームたっぷりではなかったそうで、現在の4代目の店主小松治夫さんが「お客さんに喜んでもらおうと、サービス精神でクリームを増やしていったらこんなになっちゃった(笑)」とのこと。サービス精神が生んだ牛乳パンは、どんどんその人気が広がり最近では県外から観光客の方もたくさん訪れるそうです。そのためお昼頃には売り切れてしまう程。
出来立てが一番おいしい。あふれるほどのクリームに大満足!
「出来立てが一番おいしいよ~」と言われ、お店近くの女鳥羽川河川敷で頂くことに。私の顔のサイズと比べると、その大きさは一目瞭然ではないでしょうか。これで一個280円。なんてお買い得なんでしょう。
豪快にバクッ!くちどけの良いクリームに、やわらかいふわふわのパンが口の中でひろがります。「どんだけ、クリームたっぷりなのよ~。ああ、やっぱり牛乳パンはここだなあ。」と地元民的には、いつものおいしい安定した味に大満足。あまりにもクリームが多いので、気を付けて食べないと色々な所に溢れだしちゃいます(笑)。クリームは確かに甘めではあるのですが、しつこさはないのでこの時ばかりはカロリーは気にせずについついいっぱい食べちゃいます。
長野県民は牛乳パンが全国で販売しているものだと、本気で信じていた?!
あるメディアで「牛乳パン」がご当地パンとして紹介されるまで、長野県民は全国で販売されているものだと本気で思っていたのです。そういう私も「え?牛乳パンって、長野県にしか売ってないの?」と思ったほど。あまりにも地元ではポピュラー過ぎて、その事実に長野県民は驚愕したほどなのです。(※新潟県の一部でも販売されているそうです)
長野県のご当地パン「牛乳パン」お土産にしたら、きっと喜んでもらえること間違いなし。小松パン店は松本城から徒歩5分程の場所にありますので、松本に来た際にはぜひ足を運んでみて下さいね。あ、なんだかまた牛乳パン食べたくなっちゃった。
明日、買いに行こうっと。
(Photo&Text/橋詰真紀)
小松パン店【こまつぱんてん】
営業時間:8:30~19:00 ※牛乳パンは朝9:00~10:00頃からの販売。予約可。
定休日:日曜・祝日
住所: 長野県松本市大手4丁目9−13
おまけPHOTO
牛乳パンのクリームの仕込みは前日から。
毎朝9時ごろから、牛乳パンが作られます。焼きあがった四角い大きなパンに豪快にクリームをのせていきます。
クリームの上にパンを重ね、8等分に切ったら完成。
出来上がったら、ひとつづつ丁寧に袋に入れていきます。この日の販売数は160個。多い日は200~220個ほど作るそうですがすべて手作りのためその数を作るのが、精一杯なのだそう。
今では地元でもあまり見かけなくなった松本市名物「味噌パン」こちらもご当地パンの一つ。松本市では給食に味噌パンが出ていたんですよ。なんだか懐かしい。
関連記事 こんな記事も読まれています
SNS映えしすぎ!?「RK GARDEN(アールケイガーデン)」のアートなヴィーガンキッシュ<東京から行く週末おいしい旅>